2022年12月21日
- ニュースリリース
CCCMKホールディングス、外食口コミ・SNS・テレビ・実購買データを複合分析した「クロスメディア・トレンド2022年間ランキング」を発表
CCCMKホールディングス株式会社
~1位「生ドーナツ」 2位「クラフト餃子」 3位「大人様ランチ」、
来年は「シュヌレ」「南インドカレー」「スリランカカレー」ブームが到来!?~
CCCMKホールディングス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:髙橋 誉則、以下「CCCMKHD」)は、食に関わるさまざまな企業に向けたマーケティング支援サービス「Market Watch(以下、MKW)トレンド版※1」の、外食口コミ、SNS、テレビ、実購買データを複合分析する「MKWクロスメディア・トレンド パック※2」をもとに、2022年1月1日~10月30日までの期間において、最もトレンドとなった"食にまつわる単語や商品"を集計した「クロスメディア・トレンド2022年間ランキング」をお知らせいたします。
■「クロスメディア・トレンド2022年間ランキング」は、1位「生ドーナツ」 2位「クラフト餃子」 3位「大人様ランチ」!
2022年間ランキングは、独特のふわもち食感が人気の「生ドーナツ」、職人のこだわりが詰まった「クラフト餃子」、「お子様ランチ」の大人版として注目が集まった「大人様ランチ」がランクインしました。昨年の2021年間ランキングは1位「マリトッツォ」2位「生ジョッキ缶」3位「マヌルパン」と、新型コロナウイルス感染症禍で行動制限が伴う中、外国を身近に感じられる食へのニーズや、お家時間の晩酌を楽しみたいというニーズが感じられましたが、2022年間ランキングでは家から外に足を伸ばして食を楽しみ始めている消費者の様子が浮かび上がる結果となりました。
【第1位「生ドーナツ」】「マリトッツオ」ブームの火付け役から「ドーナツ」ブームが再来?
「生ドーナツ」は非常にやわらかく、口に入れるとすぐにとろけてしまうようなふわもち食感が特徴で、見た目は「あんドーナツ」のように丸く、粉砂糖がまぶしてあるものが多く見られます。ブームの先駆けとなったのは『中目黒 蔦屋書店』内にある『I'm donut?(アイム ドーナツ)』です。「マリトッツォ」ブームの火付け役とも言われている福岡県のベーカリー『アマムダコタン』が2022年3月にオープンしたお店で、『アマムダコタン』の中でも人気の「生ドーナツ」だけを販売しています。
その他、同じ「生ドーナツ」カテゴリのボンボローニ(2022年間ランキング16位)や韓国のツイストドーナツとして若者を中心に人気を集めた「クァベギ」など、ドーナツ人気が高まった1年となりました。2022年に入り、口コミ・Twitterが伸び、TV番組でもよく取り上げられていることが分かります。
【第2位「クラフト餃子」】職人のこだわりが詰まった「クラフト」商品の人気は続く!
「クラフト餃子」とは、全国の餃子職人が皮・餡・タレにとことんこだわり抜き、作り上げる餃子のことです。餃子文化を盛り上げる企画として「クラフト餃子フェス」が定期的に開催されています。2022年はゴールデンウィークと10月に開催されたため、各メディアの注目度を表すスコア推移でも、そのタイミングで注目が高まっていることが分かります。
また、近年の「クラフト」人気も「クラフト餃子」ブームを後押ししているのかも知れません。作り手がこだわって少量生産で作った商品を「クラフト〇〇」と言います。手間暇をかけて作っているため値段はやや高めですが、価格より質を求める消費者に人気となっています。日本で「クラフト」をメジャーにしたのは2010年代から広まった「クラフトビール」で、専門店のオープンやビアフェスタの開催などで注目されました。その後、「クラフトコーヒー」や「クラフトジン」、「クラフトコーラ」などにも広がり、近年よく耳にする言葉になっています。
■参考:「クラフト飲料」はビール→ジン→コーラへと伝播?レシート・グルメサイト口コミデータで流行分析!
https://www.cccmk.co.jp/columns/cccdata32
【第3位「大人様ランチ」】「お子様ランチ」の大人版が外食店横断で人気に!
"大人"のための「お子様ランチ」として、子どもが大好きな「海老フライ」や「赤ウインナー」などをワンプレートにしたメニューです。
2022年5月に大手外食チェーンの限定メニューとして発売され話題になり、その後他の外食チェーンや個人店が追随し、メニュー化する店舗が増加しました。メニューが発売したタイミングでスコアが上昇している様子も見られます。チェーン店のメニューから話題になり、外食店横断でブームとなった珍しい例と言えるかも知れません。
【番外編・ランク外】来年は「シュヌレ」「南インドカレー」「スリランカカレー」のブームが到来?
アメリカ発祥のクロフィン(クロワッサン×マフィン)や韓国発祥のクロッフル(クロワッサン×ワッフル)など2種類以上のスイーツやパンを掛け合わた「ハイブリットスイーツ」の人気が続いています。今後の注目は「シュークリーム」とフランスの伝統焼き菓子「カヌレ」を掛け合わせたスイーツ「シュヌレ」です。味覚の美味しさだけではなく、その見た目の可愛いさも相まって人気が続く「カヌレ」ですが、「半熟カヌレ」や「生カヌレ」などにアレンジが発展しており、今後もハイブリットスイーツ化が進んでいくかも知れません。
また、日本の国民食といえば「カレー」ですが、近ごろはジャンルが細分化し、本格的な世界各国のカレーが注目されています。今後の注目は「南インドカレー」と「スリランカカレー」です。インドカレーと聞くと濃厚でナンで食べるカレーを想像しますが、それは北インドの主流で、南インド・スリランカのカレーはスパイスの香りと辛味が強く、水分の多いサラサラのカレーです。
ハイブリットスイーツにしてもカレーにしても、消費者が「定番」から「新しさ」・「意外性」を求めるようになってきているのかも知れません。
■CCCマーケティング総合研究所 所長 新橋実よりコメント
22年の年間ランキングをみると、「定番」「本格」といった関連する食の動きが想起される結果となりました。1位の「生ドーナツ」は近年の生食パン、生クロワッサンなどに連なる動きと"昭和フレーバー"の動きなども影響しているようです。ドーナツは裾野が広くコンビニエンスストア業界でも長く注目してきたアイテムですが、今後の取り組み次第ではさらにヒット商品が生まれる可能性もありそうです。2位の「クラフト餃子」は様々なジャンルで広がるクラフトブームと餃子のアイテムの強さが発揮された結果でしょう。餃子はコロナ禍によるマスク生活から内食・中食・外食のすべての領域で売り上げ伸長しているメニューの一つです。冷凍の無人販売店が急増したほか、異なるフレーバーを楽しむ変わり種餃子など、派生した動きも活発化しました。内食では餃子パーティーも増加しているようで、餃子を簡単に包む調理器もヒット商品となっています。3位の「大人様ランチ」は様々な外食チェーンで取り組みが拡大しました。以前から同様の取り組みはありましたが、コロナ禍で外食機会が減る中で、貴重な外食機会には「あれも食べたい、これも食べたい」という意識の方が多く、ニーズをうまく捉えた提案だったことがヒットにつながったと思われます。こうした少量多品種を一度にという意向が中華、アジアンなどの定食業態拡大にも影響しており、メニューだけではなく新たな業態出現にも影響を及ぼしつつあるようです。23年はより外食が活性化する可能性が高く、内・中・外食のせめぎ合いは今年以上に激化する1年となっていくと思われます。
CCCMKHDは、「UNIQUE DATA, SMALL HAPPY.」をグループミッションに、多種多様なデータを、テクノロジーとアイデアで価値創造し、個人のライフスタイルとそれを取り巻く社会をつないで、一人ひとりの毎日の小さな幸せを作ることを使命とし、引き続きマーケティング領域における独自の価値創出を図ってまいります。
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※1 「Market Watch トレンド版」の概要
「Market Watch トレンド版」では、市場分析や競合調査のほか、商品企画や開発、出店開発などに活用することができ、食に関わるさまざまな企業向けマーケティング支援サービスとして提供を行います。テレビデータ、SNS、外食口コミ、実購買データから「今はやりの食関連ワード」を横断的に分析できる「クロスメディア・トレンド パック」、Rettyが提供する食領域のビッグデータ連携基盤「Food Data Platform」による外食口コミデータを分析するサービス「食のトレンドパック」と、家計簿アプリ「レシーカ」による内食・中食・外食のレシート購買データを分析するサービス「市場競合パック」を活用することで、自社サービスや競合、市場のトレンドを把握することができます。
※2 「MKWクロスメディア・トレンド パック」の概要
「MKWクロスメディア・トレンド パック」は、年間35億件超の購買データと約7,000万人の生活者のライフスタイルデータを融合したデータベースに、CCCMKHD独自の"食に関する単語のマスターデータ"「しょくたん」を介して、外食口コミデータ、SNSデータ、テレビデータを連携した"食の商品開発に特化した複合データ分析ツール"です。食にまつわる多種多様なデータを横断的に分析することで、【それぞれのメディア】で【特定の時期】に【どのような食材、メニュー、食感など】が注目を集めているかを把握でき、"トレンドの伝播"を可視化します。また話題の商品やメニューの飲食店や小売店での取り扱い状況(取り扱いの有無や伸長率など)を捉えることで、「メディアで話題になっている商品がどこで取り扱われているのか」また「その商品に参入すべき時期はいつなのか」など、変化の速いトレンドを捕捉したマーケティングにご活用いただけます。
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